かくかくしかじかとリョウに話した。「で、この子が俺の初孫なんだな…こんなに早く対面することになろうとは…」「そのことは申し訳なく」アキラが言うと「父さんはまだ言ってるの?」とリサが強い口調で言う。「俺が孫の名付け親にな。うーんルイは?どうだ?」「リョウさんが海外の事情を知ってるので相談したんです。リョウさんに間違えナシ」「今日からあなたの名前はルイよー」とリサは嬉しそうだ。「そう言えば、アキラ、お前知ってるか?アヤメさん、妊娠してるぞ?」「え?この子この前産まれたばっかりなのに、叔父か叔母がこの子より年下…」「親父…これ以上兄弟増やすなっていつも言ってるのに…」 リサはしばらくアキラと一緒に生活をすることになった。「いいのよぉ~。アキラ君とイチャイチャしても~」と母さん。「俺は現役高校生なんだよ‼」「そうだな、現役男子高校生だよな」とコウキがおちょくる。「それより、さっきリョウさんから聞いたんだけど、母さんが妊娠してるってマジで?」「うふふ~、どっちだと思う~?」とアヤメ。「だから、それを聞いて…」「オッス、ただいまー。あ、今日からリサちゃんもいるんだな。それとこの子は?」「ルイってリョウさんが名付け親‼」「それより親父、母さん妊娠してるの?」「さあな~?」 読めない…。実際に妊娠が否めないところがキーになっていると思う。「なんか自宅なのに疲れた…」「相変わらず楽しい家族で私はリラックスよ。アキラとイチャイチャねぇ」 リサがアキラをじっと見る。「ルイに授乳とか忙しくてゆっくりできないわよー。ゴメンね、現役男子高校生!」「地球なら避妊具あるのに…」とアキラはブツブツ呟く。「アヤメさん、妊娠してるのかなぁ?」「それ、読めないんだよなー」「銀さんが『今夜も…』とか公然と口説かなかったから妊娠してるのかもだけど」「でも二人して誤魔化してるだろう?だからわかんないんだよー」「私はこのベッド使っていいの?なんかシングルじゃない?」「だって俺の部屋…」「アキラとイチャイチャならいいけど、アキラ寝てるのに、ルイに授乳とかで起きるのにこのサイズは小さいよ。もれなくアキラも起こしちゃう。余っててもっとおっきいベッドないかなぁ?」「俺は知らないけど」「ベッドで部屋を占領するのもねぇ?高校生が。今日は我慢してゴメンね?
「私は高校中退かな?だって子供に集中したいし。その間に花嫁修業チックなことしたいし。家事くらいはできる人にならなきゃ」と、リサは言う。「そうか。俺、自立も視野にもっともっと頑張らないとな。リサもお腹の子も俺が養わないとな。どうすればいいかなぁ?」「アキラも将来が見えてきたね。私はやっぱりバックパッカーやりたいから、バイクの免許取りたいな」――おお、3人とも将来が見えてきている「俺、特技ないし。どうしよう?親父に相談しようかな?翔兄の方がいいかな?」@最上法律事務所「所長、相談があります」「アポイントメントがないものはダメだ」「あ、後ろに母さん…冗談だったんだけど、思いっきり見ましたね?アポイントメントないはずですけど?」「あぁ、意地悪しないで聞いてやるよ。可愛い末っ子だしな。どうした?」「末っ子かどうかは知りませんよ。今後も兄弟増えるかもだし。あ、相談。俺、特に特技がなくて。でもこの先リサもお腹の子も俺が養っていかなきゃならないから、どうしたらいいのかって相談」「大卒じゃないと先が見えているな。まともに稼ぐなら手に職をつけろ!資格をとれ‼まだ高校生活は長いだろう?とりあえずはここでバイトさせてやるよ。可愛い孫♡のためだ‼大学に行って国家資格を何でもいいから取れ!翔もほれ、弁護士の資格を取った。ミヤコさんを養うためにな。コウキもコウタも医師やら薬剤師やら国家資格を取ってアンとリサにアプローチしようと考えてたんだろ?お前は逆になっちまったけどな」「所長、あんまり俺の話はしないでください‼」「ああ、悪い翔。」「ま、そんな感じー。嗚呼、俺は喜びのあまり、今夜は母さん寝かせないかもしれない!」「そういうこと言うから、自分が末っ子なのか自信がないんです‼それに、事務所でその発言ヤバくないですか?」「アキラ…みんな慣れてるんだよ…」と、こそっと翔がアキラに言った。 うーん、国家資格…兄貴の二人は医療系で翔兄は弁護士。何がいいのかなぁ?事務所の役に立ちたいなぁ?やっぱり翔兄に相談だ。「翔兄、国家資格。ここの事務所で足りてない国家資格ある?俺、それを取るよ。そしたらこの事務所でずっと働けるだろ?」「うーん、弁護士がもっといたらなぁとは思う。だって残業増えると家に帰るの遅くなるんだぜ?愛する我が娘との時間を削られるんだぜ?仕事に。凹むだろ?」「
翌日「そういえば、ケルリン一家がこっちにいるんじゃなかったっけ?」「あ、そうだ!会いたいー‼モフモフー」「大声で叫べば聞こえてそうだな」 そう言い、アキラは城の外に叫んだ。「あ、遠くに見えてきた」「あれは獣ではない。私の友人だ。丁重にもてなすように」「女王が板についてるな。女王プレイ…」「何をバカなこと言ってるの?アキラ‼」「久しぶりです。アキラ、リサ」「ケルリーン‼」×2「あ、一家で来てくれたんだ。」 ケルリンにはすべてを説明した。「それはまた…。なんというか…。アキラが災難…。あ、言い過ぎました」「いや、ケルリンの言う通りなんだけど。地球じゃ男子の結婚は18歳からだから」「??」「リサ、無意識無邪気は罪ですよ」「ここは男同士で話そうぜ、ケルリン」「はぁ」「あと2年近く俺はリサと何もなく同じ寝床だぜ?」「心中察します」「拷問みたいだよ。こっちは避妊具ないの?」「聞いたことないですね」「マジかー。俺はあと2年生きた心地がしない…。ケルリンが同じ状況ならどうだ?」「今のアキラと同じような感じで毎日眠れず過ごすかと」「だよなー」 リサはモフモフでご機嫌だ。「2年てさ、長いよね…」閨でアキラがリサに言う。 リサは狸寝入りをしてやり過ごそうとした。「このくらいはいいかな?」アキラの腕がリサの腰に回された。「うっ」リサは思わず声を出してしまった。「なんだ、起きてたのか。残念」とアキラ。「残念てなによ?あんたの腕、重いのよ‼」「怒るとこそこ?」アキラが不敵に笑う。「何よ?2年長いんでしょ?アキラ、手出さないって言ったのになぁ、そう言えば」「う…。実際だと無理があったんだよ。お前オトコだったらわかる」「はいはい、どーせ女ですよ」 そんなやり取りをする二人だった。内心は2人とも、アンへの謝罪の気持ちと互いに嫌われないかを気にしていた。チキョウ時間で2年後「リサ、もう戻りたいから。いいか?お前のこともちゃんと責任とる!」「地球時間だったらきっとまだ16歳だよ?それでも?」「それでもだっ!」「こんなつもりじゃなかったのになぁ。アンに申し訳ない感じ」「それは俺もそうだけど、結果は結果。この2年でお前がわかったし、俺はこれでよかったと思う」「父さん、鬼のように怒るよ?」「覚悟してます…。だからっ
「今日は翔さんに勉強みてもらう約束してるんだ」「期末までまだあるのに、一生懸命だな」「中間があるでしょ?忘れてるの?進学校だよ?」「いけね。忘れてた。俺も勉強しなきゃ。追加頼めるかな?」――JKと勉強のはずが、弟までついてきた「お邪魔しましたー。翔さん、ありがとうございます!」その時玄関がいつもの感じに変わった。「ちょっと待て!おい!リサ‼」リサの手を強く掴んだが、掃除機に吸い込まれるように二人はチキョウへ…――あーあ、リョウになんて言おう…アキラも一緒じゃあなぁ?「ん?ここはうちの玄関とは違う。噂のチキョウか」と、冷静なアキラ。 冷静じゃなかったのはリサ。なにやら、赤面。「どうしたんだ?」「コレ…」 そこにはリサが女王であること。ミッションは、子を宿すこととあった。子?「マジか?」「マジなんでしょ?私が妊娠しないと私もアキラも戻れないんだよ…」――へぇ、ますますリョウになんて言ったものか…「お待ちしておりました。我らが女王、リサ様。ん?そちらは従者ですか?」「失礼だな。俺の名前はアキラ!前にここで王をしてた翔の弟だよ」「では、リサ様。お城へ」「俺の話はスルーかよ‼」――頑張れ、アキラ…@リョウの家「あら、翔が珍しい。リョウに用なの?」「ああ、凄いことになった…。リョウは?」「もう少しで帰ってくるはず…。あ、来た。おかえりなさい‼」「あの、リョウ。落ち着いて聞いてくれ。俺のせいじゃないからな!リサがチキョウに行ってしまった」 さすがのリョウも絶句した。「さらに、うちのアキラも一緒だ」「…⁉」「ミッションクリアしないと戻れない感じだ。そのミッションなんだが…『子を宿すこと』だ」 リョウが激高して翔に殴りかかろうとした。「俺のせいじゃないって‼参ったよな…」「城へはこの者も連れていきます」「リサ、サンキュー」 そうして城まで行った。王の間からは出られない。「リサ、どうする?」「えー?子を宿すことなんでしょ?宿す以外に方法ないなら…ねぇ?」「ねぇ?と言われても。俺は子を宿せないし」「まだ16なんだけどなぁっ」「そうだよなぁ」 と、二人してため息をついた。「閨の支度が整いました」「整われても、私はいったい誰の子を宿すの?」「この国の爵位を持つものです」「うわー、顔を見たい‼閨の前に
「よ、おはよー。お二人さん」「おはよー、アキラ…朝から元気ね?」「まぁな。体力はあるからな」「おはよー。アキラ‼」「リサも元気じゃん‼ってお前ら普通に通学いいのかよ?」「私、モデル辞めたもーん」「マジ?」「私は続けてる」「あぁ、それでなんかお疲れなのか。それって学業優先に引っかからないのか?」「私の体力次第じゃない?倒れたり、成績悪かったりしたらアウトでしょうね」「倒れるとかシャレになんねーぞ?(笑)おい、このままじゃ遅刻だぜ?いそがねーと!」「ウソ?」「マジ?」「ウソでもねーし、マジだから。ほら、急げよ!」――はぁ、若い衆は元気だね「俺はコレから出勤するかぁ、行ってくるなー、ミヤコ!」「行ってらっしゃいってあなたも急いでください!」「アカネはいいのか?」「創立記念日よ!」 久しぶりにケルリンが帰ってきた。ケルリン一家で… ケルリンの嫁(♀)とケルリンの区別、つかない。ケルリンの子が可愛い‼ケルベロスだから頭は3つだけど小犬(?)だ。 アキラもアカネもアンもリサもぞっこんでいつも庭で遊んでいる。 ただ…食費が…。「ケルリン申し訳ないが、チキョウで生活願えないか?走り回れるし。地球で存在が確認されたら、研究所行きか、銃殺だ」「そうですね。キーになっているのは食費でしょう?」――ズバリ正解「まぁ、3匹も世話は難しいのが現状なんだよ。わかってくれるか?」「チキョウの方が新鮮な生肉が食べれますからね。構いませんよ。我が子にも野生を覚えさせたいところですし」 そう言い、ケルリン家族はチキョウへと行った。「ケルリン…もっと遊びたかったなぁ」と子供たち「そんな年頃でもなくなってきているだろ?ケルリンも子育てしなきゃなんないんだよ。わかってあげようぜ」――ケルリンにうちのバカップルのが感染していないことを祈ろう。ん?絶滅を逃れるには増えた方がいいんだよな。でもうちのバカップルのは…「さて、進路はどうしよう?とりあえず理系してるけど…?」「私は高校卒業したら適当な大学に在学しながら、バックパッカーやりたいなー」とアン「私はどうしよう?理系でも文系でもいいんだけどなぁ?」とリサ――悩める高校生。青春だ!「今の就職率は理系がいい感じだ。理系の大学かなぁ?」 リサはネットですぐ調べる。「うちもお前ら二人も親父には
「高校かぁ、部活見学してみよう。俺は体育会系の部活がいいな」「私らは部活無理かも。ちょっと前にさぁ、モデルにスカウトされてんの二人とも」「いかがわしいやつじゃなくて?」「ちゃんとしたやつだよ!そこらへんはうちのお父さんもチェックしてるから」「で、放課後はモデル業もやることにしたから部活はないかなぁ」「そうなのか。すげーなぁ。お金稼げるんだな。俺もバイト先探したいなぁ」「翔兄、うちの事務所はバイトできない?」「親父に聞いてくれ、今は結構人員足りてる方だと思うけど?」「モデルかぁ、それでなんか周りの目がうるさいんだな?」「あー、ちょっと前に雑誌に載ったから。双子でモデルって珍しいんでしょ?」「俺も負けずになんか体育会系で頑張らねばだな」「そんなに頑張るなら、バイトする時間ねーぞ。頑張って体育大学に行くならいいけどな。課題もあるだろうしな」「翔兄、現実的だなー。アンとリサのモデル業だって放課後限定、学業優先ってリョウさんが決めてるし」「現実は厳しいのだよ、3人ともうまくいくといいね」「頑張ります‼」アンとリサのモデル業は順調で、早くも有名雑誌の表紙を飾るほどだった。放課後限定なのでそのレア感がまたファンを惹き付けた。アキラは結局部活には入らないで、バイトに励んでいた。――3人とも貯めたお金の使い道、決めてるのかな?――3人とも学校の課題とか出来てるのか心配だなぁ「お父さん‼アキラとアンとリサが心配なのは分かるけど、まずは娘の心配してよね‼――怒られた↓「今日、進路指導があったの。で、私はお父さんとかおじいさんみたいに法律関係の仕事に就くのか?って聞かれた。中3でそんなの決まってるワケないじゃん。決めてる人いるかもしれないけど」「去年、3人も同じように聞かれたのかな?」「それはわかんないけど、アキラは兄と比較されまくりで、将来のことを聞かれて最悪の気分だったでしょうね‼」――あーなるほどなぁ「アンとリサもお父さんが教授だし同じように最悪の気分だったんじゃない?」「俺は親父の事務所以前に中学のころはそんなに成績よくなかったから法律関係の仕事とか言われなかったけど、面倒だったな」「誰でも面倒だよね」「で、ムスメのアカネは将来を決めてるのか?」「とりあえず、大学に行く。学部はまだ決めてない。高校に入ってから興味持ったもの